ごあいさつ

会長メッセージ

令和3年5月20日

令和3年度 触媒学会会長
朝倉清高
ASAKURA Kiyotaka
(北海道大学)

 このたび令和3年度の会長に選任されました。責任の重さを感じつつ,会員の皆様のご協力の下,理事の方々とともに,触媒学会を運営したいと思います。

 私の責務は若手育成,国際交流および産官学連携という3つの重要な視点に加えて,新時代に対応した触媒学会への変革を進め,2028年のICC招致に向けた活動の道筋をつけることと思っております。
 今後,新時代への対応のキーワードは,“電子化”と思います。”電子化”に関して,触媒学会は着実に進めています。触媒誌の電子化,ホームページ(https://www.catsj.jp)の新装がなされました。COVID-19感染拡大防止のため,対面での会議・討論会・研究会がネット化されました。しかし,どこかのタイミングで,必要なものに関して現地に集まる会議を再開したいと思います。特に若い人が合宿して夜通し議論することは大切です。他方,ネット化は,新しい知識を得たくても距離や時間,お金の制約で出られなかった研究会や討論会への参加を可能にしました。支部活動も含めて現地開催とネット開催をうまく組み合わせる方策を模索したいと思います。またネット配信には“知財“という難題があります。学会の活動を通して得た知識を学会員や社会に発信し活用することは,学会員の利便性の向上と研究の発展,社会貢献という点から学会の本義と思います。一方で,こうした知財を有効に利用し収益力を確保して学会を持続させることも必要です。社会への貢献という公益性と学会としての収益力,第3者の知財を犯さないという3点を両立させ,知財の有効利用を進めたいと思います。
 もう一つの重要な課題は2028年のICC招致を目指した活動です。一つ取り組むべきこととして英語Webサイトの英語コンテンツを日本語サイトと連動させ,最新性を確保する方策が考えることです。これは,ICC2028の招致のみならず,増加しつつある留学生や外国人研究者に対する学会員メリットになります。もう一つ取り組むべきことは執行部に女性の方を登用することです。理事会に女性がいないことは,国際的にみて不自然ですし,学会活動に女性研究者の新しい視点を取り入れることは,新たな発展への可能性を与えることと思います。
 2023年に新第3世代光源である東北放射光が立ち上がります。放射光はXAFSをはじめ,新しいキャラクタリゼーション手段を私たちに与えました。新しい放射光で実現する科学を議論し,ビームラインを提案することで,触媒科学の発展につなげたいと思います。若い人たちを中心に議論をし,来年の触媒討論会で,全体で議論ができればと思います。

 最後に触媒学会の原点は”腹蔵なく胸襟を開いて愉快に共通する触媒学を語り合う場”(斯波忠夫,触媒 Vol 1(1959))と思います。この観点を忘れずに活動していきたいと思います。よろしくお願いします。