会長メッセージ
令和7年5月15日

野村 琴広
NOMURA Kohohiro
(東京都立大学)
このたび2025年度の会長を仰せつかりました野村琴広です.触媒学会には学生時代からとてもお世話になっています。今回、私の中ではとても想定外の状況ではありますが、1年間という限られた期間ですが、石原前会長の方針を継続して学会の発展のために微力ながら担当させていただきたいと思っています。このような機会を頂き、関連の皆様にはとても感謝している次第です。
既に所信表明でも述べましたが、触媒学会の活動のさらなる活性化に向けて、以下の3点に注力したいと考えています。
1点目は、触媒学会の今迄培ってきた伝統を大切にしながらも、学生さんや産官学の若手の皆さんにとってより魅力ある学会となるべく、活動のさらなる充実に向けた学会としての支援を考えたいと思っています。学生さんが参加しやすい環境整備は大切で、企業の若手・中堅の研究者が気軽に情報交換、学会活動に参画できるような施策も大切だと考えています。若手会の活動や各地区の活動の充実は大切な役割を担っているのは言うまでもありません。この点は、結果として、会員増強につながると考えています。
2点目ですが、皆さんご存知の様に、触媒討論会はこの学会の特徴で、自由に忌憚ない議論ができる場ですので、この伝統を大切にしたいと考えています。2028年のICC招致も決定し、日本の研究者が国際舞台でより活躍できる様に、学会としてできる範囲で可能な施策・支援を考えるべきだと思います。学術活動では、オリジナリティーの高い、質の高い研究成果がよいはずですので、もっと厳しい議論があってもよいかと個人的には思っています。当然ですが、その様な議論ができる雰囲気づくりが大事かと思っています。一方、触媒が果たす社会での役割を考えると、工業触媒はとても大事で、その様な視点から、産官学でもっと踏み込んだ議論があってもよいかと思っています。
最後になりますが、学会活動のスタイルもコロナ禍を経て変化しましたが、良い点も当然ありますが、将来を考えると、一度現状を振り返って、将来の学会活動に向けた議論をするべきだと考えています。大きな改革が必要と考えているわけでは決してありませんが、学会活動のより活性化を考えると、この期間に議論し、必要ならばこの期間に整備・対応をとるべきと思っている次第です。
いろいろと述べていますが、まずは1年間大きな問題なく担当することが第1目標ですので、どうぞよろしくお願いいたします。1年間、どうぞよろしくお願いいたします。